岩間の地域紹介

馬鹿な婿様の話 その(3)

馬鹿な婿様の話 その(3)岩間のあるところに仲のよい夫婦がいました。
ある日、おむこさんはおよめさんの生まれた家へお客さんに行きました。おむこさんが来たというので大層なもてなしを受けてその晩はとまることになりました。家の人に汗を流すように勧められたおむこさんは、風呂場へ案内されてびっくりしました。木の風呂ではなかったのです。
湯気がもうもうとたっているのでよくわからないが石のような風呂だったのです。湯ぶねのなかには、丸いふたのようなものがプクプクと浮いていました。おむこさんは、ふただと思ってその丸い板を外に出してそーっとはいりました。「アチチチ」足の裏が焼けるように熱かったのであわてて跳び出しました。きょろきょろあたりを見わたすと高下駄があったのでそれをはいて入りました。それでも熱くて入っていられません。しばらく考えたおむこさんは、
「そうだ、茶わんのお湯をさますときには、たくわんを入れてかきまわすといいんだっけ。おむらー、早くたくわんを五、六本もってこう」
と、どなったのでびっくりしたおむらさんが抱えてきたたくわんを受くとれとすぐさま両手でしっかりとつかんでおむこさんは、湯ぶねの中をぐるぐるかきまわしましました。

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